最新更新日:2024/04/16
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【特別講座】第1回特別講座で「大人の学び」(1)

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5/23(金)「第1回親子で学ぶ小牧中特別講座」が開催されました。
講師は、昨年度の第1回でもご登壇いただいた角田明先生です。
今回も、角田先生から、「親として子どもとどう接するべきか」ということを「コミュニケーション」の意味と合わせて、教えていただきました。
印象に残ったいくつかを、ご紹介します。


●「子どもをほめる」で感じる違い

「とてもご立派なお子さんですね」

こう言われて、うれしくない親はいません。お世辞だとわかっていても、親にとっては、わが子をほめられるのは、とてもうれしいことですね。

一方、学校の先生はどうでしょうか?

「とても立派な生徒さんですね」

こう言われた先生は、ちょっとガッカリしてしまうそうです。
それは、先生としてのプライドが傷つくからだそうです。

同じように「子どもをほめる」という場面で、このように感じ方の違いがあるのはおもしろい見方ですね。


親は、子どもをほめられることで、自分がほめられたような気持ちになります。「立派な子どもを育てたのは私」と思うことで、自分が認められた思いを持つのですね。

それは、普段どれだけ育児をがんばっても、家事をがんばっても、なかなか評価されないお母さんにとっては、本当にうれしいことでしょう。

しかし、「ほめられる子ども」に仕立て上げることが、「育てる」ということではない、と角田先生から教えていただきました。


●「きれいごと」ばかり

聞き分けのよい子どもは、はたから見れば「よい子」に見えます。

親はすぐに子どもに「何が食べたい?」「何がしたい?」「どこへ行きたい?」と、なんでも子どもに聞きます。

子どもの要求に応えていれば、子どもは駄々をこねることはありませんから、「聞き分けのよい子」に見えますね。

私たち親は、このように「子どもに気付かされる」「子どもから学ぶ」といって、子どもの意見を聞いているつもりでいます。

「それはおかしい。『大人が子どもに教える』のだ」と角田先生はおっしゃいました。

「みんな、きれいごとばかり。どうして子どもにやりたいことを聞くのか」と角田先生に問われ、参加者からは「うーん」とため息が漏れました。


「子どもから学ぶ」という響きのよい「きれいごと」に、私たちは逃げているのかもしれません。

いつも子どものしたいようにさせることで、私たちは、子どもが学ばなくてはならない大切なこと「我慢すること」を学ぶ機会を奪っているのかもしれませんね。


●しつけができていない子どもたち

角田先生は、退職される前、小学校の校長先生をされていました。

そこで強く思ったことは「低学年が一番大事」ということだそうです。
ですから、低学年にきちんと指導ができるベテランの先生を配置した、とおっしゃいました。

ふつう、高学年は難しい年頃に差し掛かってくるので、高学年に厳しい先生がつかれるのだろうと考えますが、角田先生が「低学年が一番大事」とおっしゃる理由は、意外なことでした。

それは、「しつけができていない」子どもが多すぎる、ということでした。

「席に座る」「先生の話を聞く」「給食は座って食べる」「あいさつをする」「呼ばれたら返事をする」「先生の指示に従う」といった、学校での基本的な行動がまるでできていない子どもがたくさんいるというのです。

学校での教育には限度があります。

無尽蔵に時間があるわけではありません。

角田先生は、そうした基本的な行動は、「学校で教えるようなことではなく、家庭のしつけで教えることだ」とおっしゃいました。

そうしたことを「家庭でのしつけ」と理解している親が、少なくなってきているのかもしれません。

ですから、角田先生は在任中に「親塾」を開いて、親に対して「教育」をされてきたのでしょう。

学校は、親も教育しなければいけない時代なのですね。

皆さんは、どうお考えになりますか?

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